カタラン数(2)

● パスカルの三角形 ●

 パスカルの三角形には、カタラン数

     1 , 1 , 2 , 5 , 14 , 42 , ・・・

がひそんでいました。

 前回は、まん中の数から、わり算してでてきましたね。

 

                           1

                         1   1

                       1   2   

                     1   3   3   1

                   1   4   6   4   1

                 1   5  10  10   5   1

               1   6  15   20  15   6   1

             1   7   21  35  35   21  7   1

           1   8   28  56  70  56   28  8   1

         1   9   36  84 126 126 84  36   9   1

       1  10  45  120 210 252 210 120  45  10  1

 

 これから、

÷1=

÷2=

÷3=

20÷4=

70÷5=14

252÷6=42

というぐあいに、カタラン数

     1 , 1 , 2 , 5 , 14 , 42 , ・・・

がでてきました。
(もっとも、カタラン数って、そもそも何なのだ〜
ということを、まだお話していなかったのですが、
それは、またそのうち・・・)

 じつは、パスカルの三角形には、
ほかにもカタラン数がひそんでいるのです。

 

                           1

                         1   1

                       1   2   

                     1   3   3   1

                   1      6   4   1

                 1   5  10  10   5   1

               1   6  15   20  15   6   1

             1   7   21  35  35   21  7   1

           1   8   28  56  70  56   28  8   1

         1   9   36  84 126 126 84  36   9   1

       1  10  45  120 210 252 210 120  45  10  1

 

 さっきは、わり算をしましたが、
こんどは、ひき算をするのです。

2015

705614

25221042

 ほら、カタラン数

     1 , 1 , 2 , 5 , 14 , 42 , ・・・

がでてきました。

 では、どうしてカタラン数がでてくるのか、
これからみていきましょう。

 


● 中への(1対1)対応 ●

 今回も、パスカルの三角形をよこにねかせて考えましょう。

 

 どれも、おなじようにやれますので、今回は

     

として出てきた  が、カタラン数になっていることを見てみます。

 

 まず、(水色の)4通りある行き方を、
それぞれ(黄色い)6通りある行き方のうちの4通りに対応(たいおう)させます。

 

 

 対応(たいおう)のさせ方は、
みどり色の線のところまでは同じ行き方で、
そこからさきだけ、みどり色の線について対称(たいしょう)になっているものと
対応させるのです。

 そうすれば、のところと、のところは、
みどり色の線について対称なところにありますから、
対応させることができるのです。

 それでは、(黄色い)6通りある行き方のうちの
のこりの2通りは、どんな行き方でしょうか。

 それは、みどり色の線のところまで来ない、
つまり、ず〜っと上ばかり通っていく行き方です。

 前回の「カタラン数(1)」で、ついている「わりあい」として

     2/2 つまり ず〜っと上 か
     1/2 つまり 半分上 で 半分下 か
     0/2 つまり ず〜っと下 かです。

と3つにわけた、2/2のばあいになるのです。

 この3つのばあいは、どれも同じだけあって、

     ÷3=

として、でてきました。

 (いまのところ)これがカタラン数というものでしたね。

 ですから、 として出てきた  は、
カタラン数になっているというわけです。

 ところで、 と  の の方は、6通りのうちの

     1/2 つまり 半分上 で 半分下 か
     0/2 つまり ず〜っと下 か

をあわせたものです。

 ですから、もちろん

      :  = 2 : 3

となっています。

 同じようにして、パスカルの三角形では、つぎのようになります。

                           1

                         1   1

                       1   2   

                     1   3   3   1

                   1      6   4   1

                 1   5  10  10   5   1

               1   6  15   20  15   6   1

             1   7   21  35  35   21  7   1

           1   8   28  56  70  56   28  8   1

         1   9   36  84 126 126 84  36   9   1

       1  10  45  120 210 252 210 120  45  10  1

 

 ここで、

 :  = 1 : 2

 :  = 2 : 3

15 : 20 = 3 : 4

56 : 70 = 4 : 5

210 : 252 = 5 : 6

となっています。

 


● パスカル風三角形 ●

 今度は、このホームページの「パスカルの三角形」でやったように、
道順(みちじゅん)の個数をかぞえて、カタラン数をだしてみましょう。

 (どれも同じ数だけあるのですから)
ず〜っと上を通っていく行き方をかぞえてみます。

 つまり、上半分で考えます。

 やり方は、(和の法則を使うだけで)
このホームページの「パスカルの三角形」でやったのと同じです。

 ほら、カタラン数

     1 , 1 , 2 , 5 , 14 , 42 , ・・・

がでてきましたね。

 

 この「パスカル風三角形」から、こんなことがわかります。

     = 1 

     = 1 

     = 1 + 1 

     = 1 + 2 

     14= 1 + 3 + 2 

     42= 1 + 4 + 5 

 

 どれも同じようにしていえますので、

     42= 1 + 4 + 5 

で見てみましょう。

 

 まず、42 のところに行くには

      のところか
      のところか
      のところを

通らなくてはいけません。

 

      のところは 1×1 通り

 

      のところは 4×4 通り

 

      のところは 5×5 通り

となって、けっきょく

     42= 1 + 4 + 5 

となります。

 


HOME(もどる)

掲載内容の無断転載、転用、編集を禁じます。(c) 小林吹代
All Rights Reserved, (c)kobayashi fukiyo , 2001