トーナメント戦

● 森の木をかぞえる ●

  数をかぞえる時に大切なこと
知っていますか?

 それは、
「数え落としをしない」ということと
「おなじものを、二度かぞえない」ということです。

 なあ〜んだ!そんなの簡単だ、
と思っていませんか。

 さんすう・数学の問題で、
こんな有名なお話があります。

 森の中に木がいっぱい生えています。
木の数をどうやってかぞえるといいでしょう?

 もちろん、自然に生えているので
たて横きちんとならんでいる・・・
はずがありません。

 だから、つい数えるのをわすれたり
二度かぞえたりする木が出てくるのです。

 じつは、ちょっとした工夫をするのです。
1本1本の木に「なわ」(ロープ)をまいていくのです。

 これなら、二度「なわ」をまくことはありえませんし、
あとで点検すればまきわすれはふせげます。

 そのあと、まきつけた「なわ」をはずして
「なわ」の数をじっくりかぞえればいいのです。

        

 


● 無限にも無限さのていど?がある ●

 たんなるエピソードではありませんよ。
りっぱなお勉強なのです。
このことを、さんすう・数学では
「木」と「なわ」が1対1対応(1たい1たいおう)している、
というのです。

 「木」1本につき「なわ」1本が、つまり
1つ につき 1つ が対応している
というのです。

 そして、このように
1つ につき 1つ を対応させることができたとき
数が等しいということにしよう、と約束するのです。
いまの場合は、
森の「木」の数と「なわ」の数
が等しいのです。

 えっ!そんなこと約束しなくても
だれも反対しないって?

 いえいえ、大反対があったのです。
最初に、この考え方を発表した数学者は
みんなの反対にあって、
ノイローゼになってしまったのです。

 もしかしたら、みなさんも反対するのでは?
だって、この考え方でいうと

   1 <−−−> 2
   2 <−−−> 4
   3 <−−−> 6
   4 <−−−> 8
   5 <−−−> 10
   ・・・・・・・・・・・・・・・・
   ・・・・・・・・・・・・・・・・

となって、自然数全体の数と偶数全体の数
いっしょになるのですよ。

 え〜っ!どっちも無限にあるのでは、って?
 そうです。でも、その数学者は
無限にもいろいろあって
その無限さのていどをかぞえようとしたのです。

 


● トーナメント戦 ●

 さて、いよいよトーナメント戦のお話にうつりましょう。

    

 7つのチームがトーナメント戦をすると、
試合は全部で6回です。

 では、100のチームがトーナメント戦をすると、
試合は全部で何回することになりますか。

 まさか、大きな紙を広げて
対戦表など書いていないでしょうね。

 試合の数をかぞえるのに、
今度は何を対応させるとよいでしょう。

 1回試合をする毎に、かならず
1つのチームが負けます。
 そこで、 「試合」と「負けたチーム」を
対応させるのです。

 図でいうと、赤が勝ったチームなので

    ア <−−−> 1
    イ <−−−> 4
    ウ <−−−> 6
    エ <−−−> 3
    オ <−−−> 5
    カ <−−−> 7

となり、勝ち残った 2 のチーム だけが
対応する試合がないことになります。

 勝ち残るチームは1チームだけですから
試合の数は、(チームの数)−1 となります。
 だから、100チームだったら、99試合となります。

 


● 応用 ●

 このことを使うと、こんな式がでますよ。

     

  (試合の数) = (チームの数) − 1

  1+2+4 = 8 − 1

 同じようにして

  1+2+4+8+16+32+64 = 128 − 1

となります。

 さて、このことと「1000−1」は
どんな関係があるのでしょうか?
 考えてみてね。

 


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