大きな数

● 大きな数 ●

 こんなメールをいただきました。

 
 

 一、十、百、千、万、億、兆、その次々の数のよび方を教えてください。

 また、そのよび方をなんと読むのかも教えてください。

 小学4年生の息子から聞かれて困ってます。

 

 

 小学4年生というと、
ちょうど「大きな数」についてお勉強するようですね。

 でも、「兆」より大きな数は、学校ではやりません。

 それなのに、「無量大数(むりょうたいすう)」というのだけ、
なぜかゆうめいですね。

 じつは、ほかにも何人かの方から、同じようなメールをいただきました。

 このホームページには、数のことがいろいろ書いてあるので、
きっと数のよび方ものっていると思われたのでしょう。

 


● 塵劫記(じんこうき) ●

 江戸時代に書かれた「塵劫記(じんこうき)」という本に、
大きな数のよび名が書かれているそうです。

 そして、4けたごとのよび名というのも、
この「塵劫記(じんこうき)」から、ふつうになってきたそうです。

 さらには、この「塵劫記(じんこうき)」で、

     極(ごく)
     恒河沙(ごうかしゃ)
     阿僧祇(あそうぎ)
     那由他(なゆた)
     不可思議(ふかしぎ)
     無量大数(むりょうたいすう)

といったよび名がつけくわえられたそうです。

 これらのよび名は、じつは仏教からきたというのですから、
それこそ不可思議(ふかしぎ)ですね。

 さて、大きな数のよび名は、「塵劫記(じんこうき)」によると
4けたごとに、つぎのようになっています。

 

     万(まん) ・・・ 10 

     億(おく) ・・・ 10 

     兆(ちょう)・・・ 1012 

     京(けい) ・・・ 1016 

     垓(がい) ・・・ 1020 

     杼(じょ) ・・・ 1024 

     穣(じょう)・・・ 1028 

     溝(こう) ・・・ 1032 

     澗(かん) ・・・ 1036 

     正(せい) ・・・ 1040 

     載(さい) ・・・ 1044 

     極(ごく) ・・・ 1048 

     恒河沙(ごうかしゃ) ・・・ 1052 

     阿僧祇(あそうぎ)  ・・・ 1056 

     那由他(なゆた)   ・・・ 1060 

     不可思議(ふかしぎ) ・・・ 1064 

     無量大数(むりょうたいすう) ・・・ 1068 

 

 ここまで書くと、このさきはどうなるのかとしんぱいになってきますね。

 数はどんな大きな数でもあるので、
無量大数(むりょうたいすう)」でおしまいでは、
こまってしまいます。

 でも、江戸時代は、
これでじゅうぶんだったのかもしれませんね。

 それにしても、

     極(ごく)
     恒河沙(ごうかしゃ)
     阿僧祇(あそうぎ)
     那由他(なゆた)
     不可思議(ふかしぎ)
     無量大数(むりょうたいすう)

といったことばは、
仏教ではいったいどんな意味(いみ)なのでしょうか。

 

 


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