陰陽道(おんみょうどう)

● ペンタグラム ●

 ピタゴラス教団のシンボルマークとして
ペンタグラム(星形五角形)をしょうかいしました。
 (くわしくは、このホームページの「ペンタグラム」を見てくださいね。)

 じつは、このペンタグラムをシンボルマークとして使っているところが、
ほかにもあるのです。

 それは、「陰陽道(おんみょうどう)」です。

 先日(平成14年1月)、テレビ番組でやっていたのを
見たよ〜っていう人いますか。

 あの番組でしょうかいされた、
(福井県の名田庄村納田終にある)晴明(せいめい)神社の前では、
ずら〜っと、この「ペンタグラム」が描かれた旗(はた)がなびいていましたね。

 


● 陰陽論(おんみょうろん) ●

 寒いと、からだをちぢめますね。

 では、どういうふうにちぢめますか。

 もちろん、「腹(はら)」をちぢめて、「背中(せなか)」をひろげ(?)ますね。

 そこで、「腹」は「陰」、「背中」は「陽」ということにすると、
寒さのせいで「陰」がふえたので、その「陰」をへらそうと、
「腹(はら)」をちぢめて、「背中(せなか)」をひろげていると思えば
おぼえやすいな〜ってことになりますね。

 それでは、こんなことは知っていますか。

 バナナやパイナップルなどの木になる「くだもの」と、
にんじんやじゃがいもなどの地中にできる「根菜(こんさい)」では
さて、どちらが「陰」でどちらが「陽」でしょうか。

 「くだもの」は日のあたるところにできるから・・・
 「根菜(こんさい)」はくらい地面の中だから・・・
なんていうのは、ぜ〜んぜんダメです。

 そんなこじつけは、何の役にもたちそうにありません。

 じつは、「くだもの」はからだを冷やし、「根菜」はからだをあたためます。
(「根菜」は火をとおして食べるので、あたたまるような気もしますが・・・)

 ですから、「くだもの」は「陰」で、「根菜」は「陽」です。

 こんなことは、からだのちょうしがいいときは、
あまりわからないかもしれません。

 でも、からだのぐあいがわるいときは、よくわかります。

 まあ、こんなちょうしで、陰陽というのは
経験(けいけん)をもとにした生活のちえを、
「陰」と「陽」を使って、わかりやすく伝えていったもののようです。
 (その道の人には、そんなものではないといわれるかもしれませんが・・・)

 


● 五行説(ごぎょうせつ) ●

 「陰陽」なんて、「プラスとマイナス」のようなもので、
「ペンタグラム」と何のかんけいがあるの、といいたくなりますね。

 じつは、「陰陽論」から派生(はせい)したものに
「五行説(ごぎょうせつ)」というのがあるのです。

 「五行説」なら、「五」ですから「ペンタグラム」と
何かかんけいしそうな気がしてきますね。

 さて、「五行説」というのは、「陰陽」をもっとこまかくわけたものです。

     陰中の陽  を 「木」
     陽中の陽  を 「火」
     陰中の至陰 を 「土」
     陽中の陰  を 「金」
     陰中の陰  を 「水」

として、これらの関係(かんけい)をみていくのです。

  【 五行説 】

     「木」 ・・・ 陰陽(陰中の陽)  方位(東)   季節(春)  人体(肝) など
     「火」 ・・・ 陰陽(陽中の陽)  方位(南)   季節(夏)  人体(心) など
     「土」 ・・・ 陰陽(陰中の至陰) 方位(中央) 季節(土用) 人体(脾) など
     「金」 ・・・ 陰陽(陽中の陰)  方位(西)   季節(秋)  人体(肺) など
     「水」 ・・・ 陰陽(陰中の陰)  方位(北)   季節(冬)  人体(腎) など

 

  【 相生関係 】

          (a)「木生火」 ・・・ 木はもえて火となる
          (b)「火生土」 ・・・ 火は灰となり土となる
          (c)「土生金」 ・・・ 土の中には金(鉱)が生じる
          (d)「金生水」 ・・・ 金には水(滴)が生じる
          (e)「水生木」 ・・・ 水により木がそだつ

  【 相剋関係 】

          (1)「木剋土」 ・・・ 木は土の栄養をとる
          (2)「土剋水」 ・・・ 土は水をせきとめる
          (3)「水剋火」 ・・・ 水は火をけす
          (4)「火剋金」 ・・・ 火は金をとかす
          (5)「金剋木」 ・・・ 金(属)は木を切る

 この中で、「相剋(そうこく)関係」というのをたどっていくと
「ペンタグラム」の一筆書き(ひとふでがき)のできあがりです。

 これだけみると、たんなるこじつけですが、
いろいろな観点から体質を分類して、
その体質にあった食べ物や養生法(ようじょうほう)をとくのですから、
やっぱり経験をもとにした生活のちえを、
わかりやすくまとめたものなんだな〜って気がしてきます。

 


● 長崎の出島 ●

 陰陽道のほかに、
こんなところでペンタグラムをみかけたよ〜っていう人いますか。

 わたしは、あるのです。

 どこだと思いますか。

 じつは、長崎の出島です。

 こんなところで、ペンタグラムにお目にかかるとは
思ってもいませんでした。
 あ〜あ、カメラかデジカメをもっていけばよかったな〜。

 それにしても、どうして出島にペンタグラムなのでしょうか。
 どうも、ピンときません。

 だれか知っている〜って人がいたら、おしえてくださいね。

 


● つけたし ●

 きのうは、立春(りっしゅん)でした。

 陰陽道では、立春に
「星祭本命属星祭」という儀式(ぎしき)が行われます。

 今年は、さらに20年ぶりに
「天冑(ちゅう)地府祭」というのが行われました。

 これは、陰陽道の宮中儀式で、
天皇家や将軍家に即位や崩御(ほうぎょ)などの大きなできごとがあると
行われていたものだそうです。

 大きなできごと ・・・ 
それは、もちろん「愛子さま」のたんじょうです。

 でも、この20年間には
天皇の崩御も即位もあったはずでは ・・・

 もしかしたら、なくなっていたものが、
陰陽道ブームのおかげで、復活(ふっかつ)したのかもしれませんね。

 ちなみに、行われた場所は、
福井県の名田庄村納田終にある、「流星館コンベンションホール」でした。

 


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