負の数×負の数

● 負の数×負の数 ●

 こんなメールをいただきました。

 

 
・・・ 私は今高校生なのですが、

「(負の数)×(負の数)=(正の数)になるのは何故か、中学生にもわかるように説明しなさい。」

という宿題を出され ・・・

 おもしろい先生ですね〜。

 どこがって?

 「中学生にもわかるように」ってとこですよ。

 だって、(負の数)×(負の数)=(正の数)って
中学校のお勉強なのですから
・・・。

 ですから、中学校の教科書を見れば
ちゃ〜んと書いてあります。(たぶん、書いてあるはずです。)

 そこで、中学生向きの説明は今回はやめておいて
高校生向きにやってみましょう。

 もっとも、小学生むきになってしまうかもしれませんが・・・。

 


● 複素数 ●

 このホームページの「ペンタグラム」で、ガウス平面というのをやりました。

 直線の上に数がのっかっているのが数直線なら、

 平面の上に数がのっかっているのがガウス平面というものです。

 そして、たし算やかけ算の「おやくそく」をしました。
(もちろん、ひき算やわり算もその逆としてきまってきます。)

 

 

 かけ算すると、長さはかけた長さに、角度はあわせた角度にしたのです。
 (角度というのは実軸の正のところから、時計と反対まわりにはかった角度です。)

 それでは、

     (負の数)×(負の数)=(正の数)になるのはなぜか

を、ガウス平面で考えてみましょう。

 たとえば、(−2)×(−3)で考えてみます。

 

 ガウス平面では、(数直線でもいいですが・・・)

     −2 は 長さが 2 で角度が 180°のところにある数
     −3 は 長さが 3 で角度が 180°のところにある数

 すると、(−2)×(−3) は

     長さが 2×3 で、
     角度が180°+180°=360°(つまり 0°)

のところにある数、つまり 6 です。

 

 けっきょく、

     (負の数)×(負の数)=(正の数)になるのはなぜか

というと、180°+180°=360°(つまり 0°) となるってこと、
つまり、半回転と半回転で1回転になってもとにもどるってことですね。

 でも、中学生はガウス平面なんてやらないので、
数直線で向きを考えて、

     反対向きの反対向きはもとの向き

なんて説明(?)したりもします。

 負の数のかけ算をどのように「おやくそく」するかで、
説明のしかたもかわりますから、
そこのところを気をつけて、いろいろ調べてみてくださいね。

 


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