● 「・・・」の意味 ●
「1 と 0.999・・・ どちらが大きい?」
こう聞かれたら、どう答えますか。
あ〜でもない!こ〜でもない!という人に
ちょっと聞いてみてください。
「その前に、0.999・・・というのは、
どういう意味ですか」 と。
そこのところを、ハッキリさせないと
話が始まらないですから ね。
「ええっ? だって 0.999・・・って、0.999・・・でしょ?」
そういうのが、こわいんですよ。
おもいこみっていうものです。
だって、あなたが思っている 0.999・・・ と
わたしが思っている 0.999・・・ が
本当に、同じかどうかあやしいものです。
だから、始めに「0.999・・・」の「・・・」のところを
あなたとわたしで、キッチリ取り決めておかないと、
あとで、そんなつもりでなかったとか
いろいろともめるもとなんです。
● 定義 ●
さんすう・数学では、そういう最初の取り決めを
定義(ていぎ)とよんでいます。
じつは、0.999・・・の取り決めは
次のようにしています。
0.9
0.99
0.999
0.9999
0.99999
こういう数は、小学校の小数のお勉強で
ちゃんとやりましたね。
そこで、このような数がどんな数に近づくかを考えて
その近づいていった先の数のことを
0.999・・・
と書き表すことにしましょうというのです。
そりゃ 1 に近づく・・・ようね。
そこで、
0.9
0.99
0.999
0.9999
0.99999
などは、いつまでたっても、もちろん 1 ではないし
たしかに 1 より小さいけれど
0.999・・・
は、最初の取り決めで、その近づいていった先の数って
決めたのですから、1そのものなのです。
ですから、
0.999・・・=1
ですね。
ただし、本当に1に近づくかどうか とか
そもそも、近づくとはどういうふうに取り決めるのか とか
いろいろ疑問に感じることは、とっても大切なこと。
(このことは、高校や大学で勉強しますので
楽しみにしていてね。)
それから、自分でいろいろ工夫して
取り決め方そのものを考えるのも、楽しいですね。
それが、みんなに納得してもらえるものだったり、
とっても役に立つものだったら
もしかしたら、注目されるかもしれませんよ。
● 発展 ●
さて、練習をしてみましょう。
下の式をみてね。
1 というのは、ここでは正方形の紙1枚のこと。
2分の1はその半分、
4分の1はそのまた半分です。
どんどん 1 にちかづくな〜って、
絵をみれば
パッと(それがまちがいのもと?)分かるよね。

でも、これって
0.999・・・=1
と同じなんだなあ。
どこが・・・って?
もちろん、どっちも 1 だから
なんてことではないよ。
そのうち 「お勉強」にのせるよてい!
それまでに、考えておいてね。
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小林吹代
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