質問(連分数)

● 質問 ●

 こんなメールをいただきました。

 
 

連分数とはどんな数なのですか

 

 う〜ん!
 そうなんですよね〜っ!!
 まずは、そこから話をはじめるべきなんですよね。

 それで、さっそく連分数(れんぶんすう)の定義(ていぎ)
つまり、連分数ってこんなものだよ〜っていうお約束を書けばいいのですが、
じつは、いろいろややこしいのです。

 収束(しゅうそく)の問題とかもあって・・・。

 もちろん、ちゃんとした数学の本では、
そこから話をはじめています。

 でも、そもそも連分数なんて、
小学校や中学校でお勉強するようなことではないのです。

 高校でさえもありません。

 ということは・・・?

 そう、大学です!
 じつは、このホームページには
やさしそうに見えて、大学のお勉強も入っているのです。

 でも、せっかくの質問ですから、
ちょっと考えてみることにしましょう。

 


● 小数と分数 ●

 では、小学生になったつもりで考えてみてください。

 まず、小数って、どんな数でしょう?

 う〜ん、1より小さい数かな。

 いえいえ、1.4 も 3.14 も1より大きいけれど、りっぱな(?)小数です。

 それなら、・・・−3,−2,−1,0,1,2,3,・・・のように、(これらは整数ですね)
0から1ずつふやしたりへらしたりして、でてこない数かな。

 ふ〜ん、それなら分数は?
 分数だって、 ・・・−3,−2,−1,0,1,2,3,・・・のように、
0から1ずつふやしたりへらしたりして、でてこない数ですよね。

 それに、小数と分数って、べつべつの数でなくって

     1/4 = 0.25

のように、同じ数をちがったふうに書いただけですよね。

 でも、1/3 は分数では書けるけれど、小数では書けないって?

 そんなことは、ありません。
 ちゃんと無限小数(むげんしょうすう)をつかって

     1/3 = 0.3333333・・・・・・

と書けます。

 


● 長さ ●

 小学生のときから、数をお勉強するたびに、
その数を、数直線(すうちょくせん)にあらわしてきました。

 

 

 そう、といったら長さをあらわすものなのです。
 (負の数では向きも考えます。)

 数があるのに、その数の長さがないとか
長さがあるのに、その長さの数がないというのでは
こまってしまいますからね。

 ですから、正方形の対角線(たいかくせん)の長さの数もあるし
円の周りの長さの数もあるわけです。

 もっとも、そんな数にいちいち名前をつけていたら
たまったものではありません。

 わたしの身長は162、5cmよ!(まっかなウソです)
といってみても、それはあくまでも近いめもりを読みとっただけなのです。

 わたしの身長をあらわす数だって、ちゃんとあるのですが、
名前がついていないだけなのです。
 そして、近い小数でまんぞくしています。

 名前がつけてもらえる数は、とくべつなものだけです。
 無限にあるうちの、ほんのわずかです。

 たとえば、1辺が1の正方形の対角線の長さは

     1.41421356・・・・・・

ですが、これには /  という名前がついています。

 たとえば、直径が1の円周の長さは

     3.14159265358979・・・・

ですが、これには π という名前がついています。

 


● 連分数 ●

 さて、このホームページの「142857」でこんな数がでてきましたね。

     0.142857142857142857・・・・・・・

 小数で書くと、こんなにややこしい数も、
分数で書くと、とってもかんたんです。

     1/7

 つまり、

     1/7 = 0.142857142857142857・・・・・・・

 それなら、もっとややこしい

     /  = 1.41421356・・・・・・

を、小数でなくって、分数で書くとどうなるでしょう。

 じつは、分数でもきっちりした分数では書けなくて、
(無限)連分数をつかって、こんなふうに書けるというお話だったのです。

 

                  1     
     / = 1 +      1   
               +     1    
                  + 
                       ・・・

 

 


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