曜日の公式

● Zellerの公式 ●

 「芋」さんよりメールをいただきました。

 曜日を求める公式に関するものです。

 このホームページで紹介したのは、

1921年にアメリカのPrinceton大学のPhilip Franklin という人が求めたという公式です。

 でも、それよりずっと前の1887年に、見つけられていたというお話です。

 


 私が知っているのは、例えばC言語による最新プログラム事典 1

    http://www.gihyo.co.jp/books/syoseki.php/4-87408-533-4


 初版の第六章時間操作―日付―曜日の項にて記されている

 …1887年にストックホルムで発表されたツェラー(Zeller)の式と呼ばれる…

 というものです。他には

    http://www.nn.iij4u.or.jp/~hsat/column/col01.html



 に「1887 にゼラー (Zeller) が考えた」と記されています。

 

 

 Zellerを、ツェラーと呼ぶのか、ゼラー と呼ぶのかは、

ご本人には申しわけありませんが、まあどうでもいいかもしれません。

問題は、かんじんの公式の方です。

 それは、こんな公式だそうです。

 


 <Zellerの公式>

 100c + y 年 m 月 d 日の曜日は


     [21c/4] + [5y/4] + [26(m + 1)/10] + d‐1 (mod 7)


 (0 が日曜) となる。

 

 

  ずいぶんとそっくりな式で、Zellerの公式から、Franklinの公式を導くには、

ものの5分もかかりません!

 それに、Zellerの公式よりFranklinの公式の方がすぐれている点は、何もないようです。

 Zellerの公式の方が、すっきりしているくらいです。

 「芋」さんのご指摘のとおり、

「1921年にアメリカのPrinceton大学のPhilip Franklin という人が求めた」という説

には、あやしいものを感じます。

 一応、それなりに名の通った出版社が出した書籍から見つけた公式でしたが、

著者は特別にその方面にくわしそうな経歴の方でもなさそうでしたし、

著者自身が原論文にあたったというものでもなさそうでした。

 それを鵜呑みにした私自身にも責任があり、ここにあらためてお詫び申し上げます。

 

「芋」さん!貴重なご指摘ありがとうございました。

 


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