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メビウスの輪(R4.6.4) |
もうしばらくで七夕・・・の一ヶ月前です。
七夕飾りの定番は、色紙を細く切って帯状にして、
その両端を(糊やセロテープで)貼り付けた「輪っか」です。
このとき、そのまま貼り付けると、ただの「輪っか」
一ひねり(半ひねり?)してから貼り付けたのが「メビウスの輪」です。
表面の中央に線を引いていくと、無事元にもどれます。
つまり表と裏の区別がありません。
そんなメビウスの輪の記事が、
半月ほど前に地元の新聞にイラスト入りで載っていました。
そのイラストとは、
(たくさんの)正六角形(の一辺)をつないでいって帯状にして
一ひねり(半ひねり?)してつないで輪にしたもの。
正六角形(状)ときたら・・・、炭素ですね!
名古屋大や北海道大などのチームが、
そんな形状の分子を世界で初めて合成し、
5月19日付の英科学誌に発表したというのです。
その名は「メビウスカーボンナノベルト」。
ちなみに2017年に、
ひねりのない「カーボンナノベルト」を合成していたそうです。
今回は、ひねりを入れる関係でカーボンナノベルトより帯を長くしたのですが、
もちろん適当にやっていって、たまたま成功したのではありません。
スパコンで必要な長さを計算したのです。
その大きさは、3.5ナノメートルほど。(ナノは10億分の1)
この分子、(カチッと固まっているわけではなく)
ひねりの位置が(分子全体を)すばやく移動してしているそうです。
また、紫外線を当てると蛍光を発する性質があるそうです。
とっても面白いですね。
ぜひとも何か、具体的な活用法が見つかるといいですね。
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小林吹代
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